キャリア
「つながり」を絶たれた時代に
昨今、経済的格差とともに、「つながり格差」についての論考を目にすることが少なくない。このことにより社会にいくつもの歪みがうまれている、という。ある程度の距離感を保ち、周囲との関係性を築くことは生きていく上で必須の要件のように思えるが、そのこ…
「友だちの多い人はコミュニケーション能力があるか」
「私は友だちが多く、いつも誰かと会話しているので、コミュニケーション能力があると思います」。このように誇らしげに言う大学生が多いのです。では、「コミュニケーション能力」って、どんな能力なのでしょうか。向き合う誰かに何…
ネガティブな自分を理解していますか?
「ネガティブ」には、自分の否を見つめる前に、他者を槍玉に挙げる場合。また、自らの至らなさゆえに、あるいはそれ以上に自己否定をしてしまう場合。前者が他虐的で、後者が自虐的というわけですが、その双方が、「ネガティブ」という言葉で包含できそうです…
困った時に相談できる人は必要か
何かと真剣に向き合ったり、人生の節目にある人は、相談にのってくれる人が欲しいもの。仏典にこんな教えがあります。「心の師となるも、心を師とすることなかれ」。心から信頼できる師との出会いがあったとしても、我が心を師としてはいけな…
働く上で大切なことは、「やりがい」か
働くことは、「手段」ですか、それとも「目的」ですか?この問いを発するかわりに、私が教えている大学の学生にこんな質問をしてみました。Aの仕事は、やりがいがあり、手取り二十万円。Bの仕事はやりがいがなく、手取り二十九万円。Bの方…
「コミュニケーション」をめぐる齟齬(そご)
コミュニケーションの有無が問われている。それを察した上で、学生諸氏はしたり顔で「コミュニケーションには自信があります」とか「コミュニケーション力が優れています」とくる。「それは、あなたが決めることではないでしょう」、と思った…
先ず、今の自分を受け入れよう
茨城県の片田舎から、埼玉県の片田舎の大学へ進学したI君。就職を意識し、三日前に髪を切ったという彼の表情には、活力や覇気よりも、悲しげでうつろな印象を受けた。教育熱心だった彼の母は、彼が小学生のころから珠算や絵画、学習塾…。週に四日は…